宿泊業

”今どきの若者”が「働きたくない会社」の特徴と対策

Author
株式会社 船井総合研究所 事業開発本部 プロダクトサービスチーム リーダー
井筒 量子

みなさん、こんにちは。船井総合研究所の井筒です。

”今どきの若者”が「働きたくない会社」の特徴、と聞かれると、みなさまは何と回答されますか?

いま話題の生成AI「ChatGPT」に聞いてみると下記の回答が出てきます。

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「今どきの若者」が「働きたくない会社」の特徴は、以下のようなものが考えられます:

❶ 働き方の柔軟性の欠如

若者はワークライフバランスを重視しており、柔軟な働き方を求めています。働きたくない会社は、長時間労働や残業が当たり前とされ、休暇やフレックスタイムの制度が不十分な場合があります。

❷ 平等・公正性の欠如

若者は公正な評価やキャリアの成長の機会を求めています。しかし、働きたくない会社では人事評価の透明性が低い場合や、上司の好みや人間関係が重要視される場合があります。

❸ 経済的報酬の不十分さ

若者は労働に見合った経済的報酬を求めています。しかし、働きたくない会社では給与や報酬体系が透明性に欠け、成果に対する報酬が不十分な場合があります。

❹ モチベーションや成長の機会の不足

若者はやりがいや成長の機会を求めています。しかし、働きたくない会社では仕事へのモチベーションを高めるための環境や、スキルやキャリアの成長を支援する制度が不十分な場合があります。

❺ 企業文化や風土の不一致

者は自身の価値観や目標に合致する企業を求めています。しかし、働きたくない会社では組織風土が硬直的で、自由な意見やアイデアの発信が難しい場合があります。

これらの要素は一般化されたものであり、個々の若者によって重視されるポイントは異なるかもしれません。若者の多様な要求に応えるためには、働きたいと思わせる魅力的な環境を提供することが重要です。

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以上が、今回のテーマに関するChatGPTの回答です。

いかがでしょう?割と、納得感の持てる回答だと感じた方も多いのではないでしょうか?

特に、❶働き方の柔軟性の欠如、❸経済的報酬の不十分さは、かねてより他業界に比べて宿泊業が弱い部分です。

ChatGPTのようなAIが、若者にとっては身近な存在になることで、会社側にどんな影響があるのか?と言えば、「合理的でない仕事」「ムダが多く残る作業」に対しての許容範囲がさらに狭くなっていくことです。

これまでは検索して調べていたことを、一瞬でAIが回答してくれる、ということは、タイムパフォーマンス(時間あたりのパフォーマンス、効率性)がどんどん良くなっていきます。

ホテル・旅館の業務での、システム連携の穴で発生する二重入力や、紙を中心としたアナログ管理によって発生する手間等は、デジタルネイティブな若者世代にとっては「なぜわざわざ?」と思えてしまう要素を多く含みます。

続いては、厚生労働省による「令和4年雇用動向調査」の結果をご紹介したいと思います。

下記は、19歳以下~29歳の各年齢層の男女が、なぜ転職をしたのか?という理由のランキングです。

※厚生労働省「令和4年雇用動向調査」より作成

19歳以下の女性を除く、すべての年齢層で「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」という項目が1位となっています。夜勤を含むシフト制を取らざるを得ない宿泊業にとっては、大変耳の痛い話で、業界全体での改善は必要不可欠なのですが、会社単位での改善も、もちろん取り組んでいかなければなりません。そうでなければ、より条件の良い施設・条件の良い会社へ転職されてしまいます。

手を付けられていないが課題だと感じている業務、ムダだと思っている作業はないか?

デジタルツールを活用すれば大幅に時間を削減できる工程がないか?

固定費が上がっている今だからこそ、日々見て見ぬ振りをしている、バックオフィスや、スタッフ個人のスキルに依存している業務を、見直していただければと思います。

ぜひ、”今どきの若者”が「働きたい会社」に変革していきましょう。

バックオフィスの業務改善や、レベニューマネジメントの仕組み化にご興味のある会社様は、ぜひ一度ご相談ください。